昔から商売においても戦争においても情報と言うものは武器になりました。
インターネットが普及してからはさらにその威力を強めています。
いわゆる情報強者、ここに当てはまる人たちがこれからの社会を作っていくのでしょうか。
情報は強力な武器
個人情報の保護、なにかにつけパスワードやらセキュリティやらと日々うるさくなってく。
面倒だし鬱陶しいですよね。でもそれだけ情報は武器になるんです。
スマホ1台にどれだけの情報が入っているのか・・・見る人が見れば宝の山でしょう。
インターネットがない時代は、レジで打ち込んだ情報を元にマーケティングしてました。
売買だけでなく、どんな客層かレジに「男性/女性」「10代/20代/30代」などのボタンがありました。
今ではポチッとすれば買い物ができる。
「誰が」「いつ」「何を」購入したかぜ~んぶ管理されているのです。
よく考えるとちょっと怖い気もしますが、ユーザにとっても購入履歴がすぐ見れるっていうメリットがあります。
Amazonなんかは購入履歴だけでなく、どの商品を閲覧したかでオススメ商品を紹介してくれます。
しかも瞬時に!!すげーなAmazon。どんなマーケティングシステムだよ。
欲しいと思ってなくても見たら「これ欲しいかも」ってのが出てくるもんね。恐ろしいわぁ。
ドラマ「BULL/ブル 法廷を操る男」で見る情報戦
wowowで放送してるアメリカのドラマ。これがものすごい切り口のドラマでして。
今のこの情報社会にマッチした>新感覚のドラマです。
ちょっとした衝撃が走りましたよ。
だって陪審員の個人情報を収集、分析して行動パターンや思考を予測し、裁判を有利に進めるよう仕向けるんです。
怖くね?「本人より先に答えを出す。」とか言っちゃうからね。
実在の人物をモデルにした新感覚法廷ドラマ。ドクター・ブルを中心とした6人のスペシャリストが人間の心理を利用して裁判をコントロールし、クライアントを勝利へと導く。
(引用元:wowowオフィシャルサイト)
なに~~~!!これ実在のモデルがいるの?ヤバイわぁ。こんなんいたら勝てないわぁ。
で、この情報収集に大いに関係してるのがインターネット。
ネット上での行動パターンから心理や性格を分析するんです。
誰しもネット上では現実よりも無防備になるものです。
人には見られたくない、知られたくない趣味もバンバン出せるし、周りに左右されることなく自由でいられる。
ここを分析に使うとはまさに現在の情報社会にマッチしてる。
プロファイリングを犯罪者の分析だけじゃなく陪審員にまで使い、その解析データはインターネットで収集、そこに目をつけドラマ化するとは。さすがアメリカの。発想も行動力も大胆だわ。
こんな内容のドラマ、日本では放送できないだろうなぁ。実写版ばかりでオリジナリティがないのを考えると、こういう発想が生まれるとは思えない。
BULLに話を戻すと、分析だけでも凄いのにそれだけじゃ終わらない、裁判をコントロールするための手法が徹底しているんです。
驚きの手法その①陪審員のそっくりさんを用意
陪審員の情報を徹底的に収集し分析します。
その集めた膨大な情報から性格や社会的地位、考え方などなど、実際の陪審員に近い人物を探し出し、『擬似陪審員』いわゆる陪審員のそっくりさんを集めます。
なぜそっくりさんを集めるのかと言うと、そっくりさんで模擬裁判をするためです。
模擬裁判ってなによ?試験じゃないんだから。
驚きの手法その②模擬裁判と実裁判で評決を予測
陪審員のそっくりさんは模擬裁判に参加してもらうだけではなく、実際の裁判も傍聴してもらいます。
その実際の裁判では、どのような感情の変化が起きるのかを知るために、生体反応測定器なるものを付けてもらいます。
そっくりさんと実際の陪審員とでは驚くほど同じ反応をするとか。
こうして実際の裁判と模擬裁判を繰り返し、裁判を有利に進めるための戦略をたてるのです。
文明の利器を活用した現代ドラマ
情報収集の仕方、分析方法が数年前では考えられない内容ですよね。
作中では裁判科学と読んでいました。
裁判科学・・・裁判なのに・・・科学?ついてけ~~ん。
どんだけ~。もうこれ、真実とか関係なくね?
いえ、ドラマでは真実を追究しますよ。犯罪者を無罪にするようなストーリーではないし、アメリカらしいハラハラドキドキの明るく気持ちのいい終わり方をするドラマです。
ただね、これを現実世界でもできるんじゃないかって思うと、まさしく情報強者が真実を作る時代なんかなーって思ったり。
いつの時代も情報強者は強いけれども、これからはその差が顕著になっていく気がしました。
いつだって弱者は利用され切り捨てられていくのさ。怖い怖い。