規則が大好きな日本の中で「経費や休暇取得日数に決まりがない」企業の記事を読みました。
まだ創業20年くらいのNETFLIXです。
NETFLIXはDVDのオンラインレンタルと映像をストリーミング配信する会社で、オリジナル作品もあります。
huluとどっちを契約するか悩んだことがある人もいるんじゃないかな。
そんな勢いを感じるNETFLIXの独特な企業文化が掲載されてい記事がこちら↓
ネットフリックスを支える独自の「解雇」哲学
厳しいだろうけど、こんな会社で働いてみたいなぁ。
規則なしでも会社は成り立つ
常々思っていました。
「何かあるとすぐ規則を作るけど、そうじゃなくない?」
決まりごとは大事です。
無法地帯を目指したいわけでもない。
ただ、規則だけが山のように作られていく習慣にずっと違和感を感じていました。
本来、決まりごととは、私たちの生活をより良く快適に過ごすためのものだと思います。
- 青信号で渡る
- 賞味期限を記載する
- 9時から17時までが就業時間
世の中には様々な規則がある。
けれど、規則があるが故に「規則さえ守っていればいい」と錯覚をする人もいます。
シルバーシート以外の席は、席を譲らなくていい?
そんなわけないですよね。
考えなくてもわかる。
そう、大人ならだいたいのことはわかるはずです。
ちゃんと教育されてきたのだから。
NETFLIXでは、経費や年間の休暇取得日数は個人の裁量に委ねられてるそうです。
これを聞いて「お金使い放題、会社休み放題、ヒャッホー」ってなる?いい大人が。
なるわけないよね。
ほんの一部の人が自分のことしか考えない行動をするだけで、たいていの人は好き勝手お金を使うことなく、周りとのバランスを考えて休みを取るはずです。
すなわち大人を大人として扱う。
そうすることで、規則なんか作らなくても会社は成り立つし、収益も伸びる。
それを証明したのがNETFLIXです。
マッコード氏によると、その理由は「規則よりも、論理や常識に頼るほうが良い結果が出て、コストも安くつく」からだという。そしてちゃんとした大人を社員として雇っていれば、会社のことを第一に考え、97%は正しいことをする、という。休暇ならば、タイミングも日程も周りと調整したうえで、自分が適切と感じるだけ取っていい。重要なのは、仕事を完成させることで、会社側が休暇の日数を管理するのはお門違いというわけだ。
(引用元:東洋経済ONLINE)
アメリカとは雇用形態が違うので、そのまま日本に当てはめるのも難しいけれど、言ってることはよくわかる。
自由と責任とはこういうことですよね。
アホらしい規則を作られた過去
前の職場の話です。
パートナーとして現場へチーム配属していました。
ある男性社員が就業中に自席でプリンを食べたんですね。
飲食OKの職場だったんだけど、プリンは目に余ったようでクレームが入りました。
で、自社が取った行動がこれ。こんな規則作った。
「自席で食べ物禁止!!ただし、アメはOK」
は?
なにそれ。
男性社員を諭すわけでもなく、単にトラブルを回避するためだけに作られた社則。
そうじゃねーだろ!!
お土産はくれた相手に失礼だからその場で食べていいんだってさー。
白い恋人は食べていいけど、コンビニで買ってきたブラックサンダーはダメみたいね。
飲食OKの現場でなんでうちだけアメしか舐めれないのよ。
1ミクロも理解できない。
管理する側も、人の意識を変えるより規則を作るほうが楽なんだよね。
大人でいるのが難しい日本企業
企業は社員を大人扱いし、社員はもっと能力を伸ばし上を目指す。
よし、ちゃんとした大人になろう!
そう思う人もいると思います。
私もずっと「このままじゃいけない。もっと力を付けて役に立たなくちゃ」と思っていました。
けれど、日本では終身雇用の文化が枷となっているのか、思い通り大人のままでいられません。
どういうことか
よく「作業は効率よく進めましょう」と聞きますが、実際に効率よく作業したらどうなりました?
私は仕事が2倍に増えました。
終わったらこれ、その次はこれも、と終わらせる度に次から次へと仕事を頼まれエンドレス状態です。
チームとして働く以上、協力は惜しみませんが、そもそもの価値観がおかしくない?自分の仕事が終わってるの残業とかイミフ。
働いたら働いた分のご褒美としてお休みがもらえて(ご褒美と言うか自分で捻出した時間だけど)ゆっくり休んだり、遊んだり勉強したり、自分の時間を使うことができる。
そうじゃなきゃおかしいでしょ。
結局、「自分がやらなくても誰かがやってくれる」考えが生まれてしまい、やったもん負けの文化になってしまうのです。
やる気がどんどんなくなっていくメカニズム。
だからって、郷に従って仕事をしないようにするもの変な話ですよね。
損だとわかっていても「それは自分が目指す人物像じゃない」という思いがあるから、自分を変えることができません。
働いてもストレス、働かなくてもストレスです(泣)
最後に
定時退社日や有給休暇取得促進、果ては36協定まで作らないと、企業と労働者のバランスが取れない日本。
社蓄という造語までできてしまいました。
NETFLIXが100%正しいとは言いませんが、この企業文化で株式時価総額が1460憶ドルまで成長したのも事実です。
(参考:Netflixの時価総額がワーナー・ブラザースやフォックス、ソニーを大きく上回る)
人々が求めるものを理解し提供、社員へは責任ある行動の徹底で会社を大きく成長させたNETFLIX。
ひとつの成功例として見習う点は大いにあると思います。
働き方改革の取り組みはいいけれど、長年の習慣を変えるのは難しい。
それでも変えていかなければならない。
- 従業員ががちゃんと大人になり
- 会社は従業員を大人扱いすれば
規則があってもなくても意欲的に働けて良い結果に繋がるのではないでしょうか。