最近、都バスに乗る機会があったのと、タイミングよく「自動運転路線バス、試乗してがっかりした理由」という記事を目にしたので、バスの自動運転について思うことを書きたいと思います。
結論から言うとタイトルの通り「自動運転の実用化は当分ないな」と思いました。
正確には「自動運転の実用化」ではなく「バスの無人化」かな。
バスの無人化ができないと思った理由
運転は技術の進化により、遠くない未来に公道でも実現できると思います。
しかし、バスの無人化はそんな単純な話ではないと予想します。
理由①バスのサービスは自動化できない
そもそもですが、技術が進んで自動化を実現できるのは運転のみです。
自動運転ですから。
都バスに乗ったことがある人はわかると思いますが、結構いいサービスを提供しています。
私は普段バスに乗らないので見落としてました。今のバスってすごいんですね。
乗降の際は車体が傾いて段差をなくしてくれるし、アナウンスもバンバン流れます。
ストップボタンはどこにいても押せるよう配備され、揺れに耐えられるよう掴みやすい位置に手すりバーが設置されています。
運転手さんの仕事も増えたんじゃないかしら。
想像だけど、
- 運転
- ドアの開閉
- 現金決済
- アナウンスボタン
今はこれにプラスされた仕事があります。
- 電子マネー決済
- マイクでのアナウンス
もちろん減った仕事もあるはず。
見えないからそれはひとまず置いといて。
suicaやpasmoの電子決済は私たち利用者からするとすごく便利です。
でも運転手からすれば、チャージや取り消しなど機械の操作を覚えなくてはなりません。
運転手のおっちゃん、頑張って覚えたのかな。
運転手のマイクでのアナウンスも徹底してます。
「次は○○~、○○に停まります」
「はい、発車します」
「はい、右に曲がります」
「ドア、閉めます」
「もう少し奥まで詰めてください」
乗車客の案内から誘導、注意発起まで様々なアナウンスをしてくれます。
運転だけしてればOK!ってことじゃないんですね。
これだけのサービスを自動化してロボットができるのでしょうか。
う~ん、サービスを維持したままの無人化は厳しいんじゃないかなぁ。。
理由②スムーズな決済が想像つかない
今は有人だからバス内での決済も滞りなくできる。
でももし自動運転を実現して無人バスになったら、どこで決済するの?
車内で決済する場合、今と同じように入り口の運転席らへんに電車の改札みたいなストッパーを設置するのかしら。
うっかりチャージ金額が足りなかったらバン!と閉まって入れないみたいな?
なんらかの制約がなきゃ乗り放題になっちゃうもんねぇ。
せっかく無人になったのに機械を入れまくって、狭い車内がさらに狭くなるなんてことがなければいいけど。
じゃあ電車みたいに車外で決済するのも考えてみたけど、停留所を電車の改札みたいにするのも大変じゃない?
歩道に券売機とストッパーを設置するの?数百メートルごとに。
トラブルがあっても対処してくれる係員がそばにいないわけだし、簡単にはいかなそうですよね。
まとめ:自動運転はサービスがない決められたルートから始めるのが現実的
AI、GPSなどのテクノロジーを駆使すれば、公道での自動運転は実現できるようになると思います。
しかし、サービスを併せ持ったバスの実用化は、もうしばらく先になると予想します。
運転以外の自動化もセットで考えなければならないからです。
そう考えると、自動運転の活用方法は運送に向いているんじゃないかな。
高速なんかはすぐ走れるようになりそうですよね。
営業所から営業所まで自動運転にして、人は営業所で待ってればいいと。うん、これはいけそうだ。
ロボットだから体調や疲労は考慮しなくてOK。夜中に大阪を出て明け方に東京に着いてる。みたいなことも十分可能だ。
人手不足の運送業界の救世主になるかも~。