IT業界で働く上で自分はどんなタイプなのか、どんなポジションにいるのか考えたことはありますか?
人によって目指すポジションは違うと思います。同時にポジションによって必要な要素も変わってきます。
たとえば縦社会の文化が残る日本でリーダーになるためには、以下の3つが必要です。
- 権力・決定権
- ITスキル
- コミュニケーション
メンバーへの指示出し、舵取りをするには「権力・決定権」がなければなりません。
どんなに正論を言っても軌道修正はお上の一言次第です。下から権力者をコントロールするのは至難の技。決定権を持ってるかどうかはリーダーに欠かせない要素です。
次に「ITスキル」ですが、実はITスキルがない人でもリーダーのポジションにいる人はいます。
不思議に思いますよね。
理由は日本IT業界がゼネコン体質だからです。
ピラミッド構造になっており、能力に関係なくピラミッドの上にいる企業の人間がリーダーになる仕組みになっているのです。
それで万事が上手くいくほどシステム開発は甘くない。
ですので、やはりITスキルは必要な能力と言えるでしょう。
最後は言わずもがな「コミュニケーション能力」です。
顧客の要望をまとめ、メンバーへ指示を出しフォローする、コミュニケーションを取る場面は多々あります。
コミュニケーションを取る方法は「対面」「メール」「電話」と様々で、自分が得意とするものですんなり進むならいいけれど、ある程度は相手に合わせることになるでしょう。
さて、あなたはどんなタイプでしょうか?
IT業界8つのタイプ
こちらの表をご覧ください。
「権力・決定権」「ITスキル」「コミュニケーション」を組み合わせ別にタイプを分けてみました。
当たり前ですけど「権力・決定権」を持つ人間がリーダーのポジションにいます。
では「権力・決定権」さえ持っていれば理想的なリーダーなのか見てみましょう。
そして「権力・決定権」を持っていない人間はどういったタイプなのか見てみましょう。
タイプ①理想的なリーダー
リーダーに必要と思われる3つの要素をすべて兼ね揃えてるのなら、理想的なリーダーと言えるでしょう。
顧客との打ち合わせで潜在的な要求まで聞きだし、メンバーへ伝え作業を円滑に進める。
これはコミュニケーション能力と専門的なITスキルがなければできません。
また、ITスキルを活かした上での開発方針、采配を的確に決めフォローする。
まさに理想的なリーダーです。
タイプ②頼りがいのある近寄りがたいリーダー
それなりのポジションにいてITスキルがあるにもかかわらず、人と接するのが苦手な人は一定数います。
博識なためなんでも答えてくれるし頼りになるのですが、残念ながら気軽に相談できる相手ではありません。
遠くから様子を伺いながらメンバーからコミュニケーションを取ることになる。
意思疎通が一歩、二歩遅れるため、リスケが必要になることも。
頭の中にあるノウハウをメンバーにわかりやすく展開してくれたら・・・と思わずにはいられません。
タイプ③相談しやすいし、いい人なんだけど・・・
決定権があり気軽に相談もできるリーダー。メンバーが不愉快な思いをする場面もそんなにないでしょう。
なのに残業は増えていく。
なぜなら、ITスキルがないためスケジュールの見積もりが甘いからです。
さらに、作り手の苦労をわかってもらえません。
頼めば作ってくれるんでしょってノリで依頼されることがあります。
この手のチームは終わるスケジュールではなく、メンバーが終わらせているパターンが多いです。
タイプ④作業員としてはピカイチだけど収入は・・・
ITスキルがあるから開発は頼める、コミュニケーション能力があるから顧客対応も任せられる。
もし自分がリーダーだとしたら、側に置いておきたい人材でしょう。
またサブリーダーとして活躍できる人材です。
しかし、どんなに腕がよくても収入面ではリーダーより劣ります。
「実は誰より効率よく働いてる」「この人がいなければ完成しなかった」だとしても、なかなか収入に繋がりにくいポジションです。
タイプ⑤言葉を選ばないとしたら老害
ITスキルもない、コミュニケーションも取れない、だけど権力だけはある。
できれば一緒に働きたくないタイプですね。
わけもわからず急に横からゴチャゴチャ言われたら、成功するものもしません。
置き物のようにただそこにいるだけだとしても、メンバーが気を遣ってお伺いを立てるハメになりかねない。
せめて意思疎通をはかるか、勉強くらいしてほしいものです。
タイプ⑥ITスキルが突き抜けてればフリーランスもあり?
一言にITスキルと言ってもどれだけ深い知識があるのかで変わってきます。
「人を引っ張るのも、横の繋がりも面倒でイヤ!」
ってタイプもズバ抜けたスキルを持っていればフリーランスでやっていくチャンスはあります。
※webでやり取りするフリーランス
web上でのやり取りならそこまでコミュニケーション能力は必要ありません。
口数少ない人がネット上では饒舌になることは多々あります。
好きな仕事を選ぶフリーランスに賭けてみるのもいいかもしれません。
タイプ⑦ITスキルはこれから身に付けます
なんの権限もスキルもないタイプは新人くらいしか思いつかなかった。
20代なら熱意次第で中途採用もありそうですね。
さすがに30代でITスキルなしの中途採用は難しいと思います。
私も事務員から転職しましたが、素人に毛が生えたくらいのスキルはありました。
どちらにせよ、IT業界で生き残るためにはITスキルは必須なので勉強しましょう。
運良く(?)タイプ③⑤になれたとしても自分がつらい思いをするだけです。40代50代になってから転職しようと思っても厳しいですから、タイプ③⑤を目指すのはおすすめしません。
タイプ⑧場合によってはIT業界以外をおすすめします
どんな人物か想像つかないんだけど、ITスキルはないけどIT業界に興味のある人なのかな?
それならタイプ⑦へのアドバイス同様、まずは勉強してスキルを身に付けてください。
対人ではないため、コミュニケーション能力を身に付けるより簡単だと思う。
勉強はパス、誰とも接したくないって人は別の職種を探した方がいいです。
ITの技術革新は目覚しい速さで進んでます。そのため常に勉強しなければならない職種です。
ものづくりするための勉強ですから、それができないというならば他の職種を選ぶ方が懸命です。
まとめ
あなたはどのタイプでしたか?
この3つの要素には重みづけが足りないので一概にどうのこうのとは言い難いですが・・・
権限:作業リーダー or プロジェクトマネージャー or 課長
ITスキル:プログラマー or SE
コミュニケーション:社内はOKだけど社外はNG or 営業までお任せ
需要があり収入も高いのは「タイプ①理想的なリーダー」ですが、誰もがなりたいわけではありません。
人それぞれ適性がありますし、自分の能力が発揮できてその中で一番収入を得られそうなポジションに就くのがベストだと思います。
ちなみに私は「タイプ④収入がイマイチ」に属してます。損なポジションにいると実感しつつも、リーダーになりたいとは思いません。
自分の能力を発揮できるのは、サブのポジションだと理解しているからです。
今後のキャリアを考えるにしても、まずは自分を知らないと決められません。
あなたのキャリアの振り返り、または今後について考えるきっかけになれたら幸いです。