中学の頃、部活の顧問にビンタされたことがあります。
あれは体罰だったのでしょうか。
シンの中学時代を振り返りながら話します。
だいぶ昔でごめん(苦笑)
中学校の部活動
どちらかと言うとシンは運動が得意な方でした。
体が固いからマット運動は苦手だったけど、球技はドンとこい!!
足もリレーの選手に選ばれるくらいの速さでした。
中学校に上がると強制ではないですが部活に入るのが主流で、まず仮入部して体験します。
なんとなく興味のあったバドミントンとテニスをやってみました。
楽しいと思ったのがテニスだったので、特に友達と選ぶこともなくそのままあっさりテニス部へ入部。
中学ですでにぼっち精神が備わっていたかも(苦笑)
熱血教師降臨
シンが入学した年に赴任された新米教師がテニス部の顧問に。
これがかなりの熱血教師でして。
若さゆえの勢いもあったんだろうけど、いやー熱かったわ。
怒鳴られ走らされ、毎日ヘロヘロになるまでやらされた。
まったくもって鬱陶しい存在でした。
でも今ならわかります。
彼女は優秀で素晴らしい教師でした。
残念ながら彼女が担当する学年がシンと違ったので授業は受けられなかったけど、テニス部顧問としてはかなり優秀だったと思います。
毎回1回戦負けの弱小チームを都大会出場までのし上げたのですから。
あ、この初の都大会出場を決めたのはシンね。
数少ない自慢話だから言わせて。
さて、この熱血先生、何が素晴らしいってとにかくアツイ!!
アツイっす。
そしてすこぶる行動力がある。
たぶん24か25歳くらいでした。
社会人1年目から中学生を相手に体当たり指導。
情熱の塊だよ。
夢は「軟式テニスをオリンピックの種目にする」でしたから。
そんな先生の指導は、健康な体を持ってしてもきつかった。
もはやシゴキ!!
一日にどれだけ走らされたことか・・・
球出しの隣のコートから走らされ打ち返せなかったら校庭一周
スタート地点おかしくね?
狙ったエリア(緑エリア)にボールを入れられなかったら校庭一周
ボールを失くしたら1球につき校庭一周
なにかっちゃあ走らされていました。
体力つくつく。
中学時代は風邪引かなかったなぁ。
そして毎週末、他校へ練習試合に行きました。
これ凄くないですか?
新米教師にコネがあったとはとても思えません。
おそらく1校1校、掛け合ってたんだと思います。
近場の学校から他県の学校まで、毎週毎週通いました。
平日は授業が終わってからボールが見えなくなるまで一緒に練習をしました。
走りと筋トレ以外は先生と常に一緒です。
コート外から指示を出すのではなく、お手本を見せ、球出しをし、怒鳴り散らし、まさに体当たり指導。
新米教師がただの公立校、しかも無名校で・・・
情熱がなきゃここまでできませんよ。
ビンタと蹴りは体罰か否か
反抗期真っ只中の中学生。
ある時マラソンでズルしたのがバレて
「なんでそんな卑怯なことするんだー(怒)」
バッチ~ン
ビンタされました。
蹴りも入りました。
高ぶった感情が抑えられなかったらしく、手が出てしまったんですね。
これが親まで伝わりまして。
本人は子供心ながらに「自分が悪いことしたから」と理解していたけれど、さすがに蹴りが入った時は「やりすぎだろ」と思ってました。
あとから聞いたのですが、実は数日後に親へ体罰について説明する旨のプリントを配っていたそうです。
先生はかなり深刻に考えたらしく、謝罪の用意をして教室で待っていたそうです。
が、
誰一人として来なかった。
うちの親も友達の親も「どんどんやってください。」でした(笑)
もちろんこれは信頼があってこそです。
毎日遅くまで練習して帰ってくるわが子は、
ドロドロのヘロヘロ
体力のかけらも残っていない
食べたらバタンキュー
でもね、暗い顔をした子はいなかったんです。
どこか目がキラキラしていたはずです。
当時の自分を見てみたい。
絶対に瞳の奥が輝いてたと思う。
今思えば、思い通りのプレーが出来ないことで暴力を受けたことはありません。
練習をサボったとかそんな理由でビンタされてただけ。
これって体罰ですか?
違うでしょ。
指導の一環でしょ。
先生のことは鬱陶しかったけど、嫌いではなかった。
文句タラタラ言ってことあるごとに反抗してたけど、決して嫌いではなかったよ。
運動能力の才能っていつから出るの?
中学の通信簿は5段階評価でした。
BAD 1<2<3<4<5 GOOD
シンはだいたい4あたり。惜しい感じ。
で、この前ダブルスを組んでた同級生に会ったんですが、衝撃的な事実を知りました。
なんとその友人は体育2だったそうです。
ウソでしょ!!
だって一緒に都大会行ったじゃん。
テニス部は「マラソン大会で全員20位以内に入れ」と無茶振りされてクリアしたじゃん。
アリエネー。
普通の3以下だったなんて信じられません。
友人曰く「中学くらいじゃ才能の差なんて出ないよ。努力でどうにかなるよ。」って言ってました。
いやぁ、わからないものですね。
散々一緒にプレーしてきて全然気付かなかった。
でも友人が証明してくれました。
才能の差を嘆くのに13~15歳は早いと。
まだまだ~。
夢中になれることを見つけたら才能云々じゃなく突っ走れ!!
中学校の思い出は部活だけ
お陰さまであまりに濃い時間だったため、中学の思い出や記憶はほとんど部活です。
それ以外の記憶はあまりありません。
受験もたいして覚えてないし辛かった思い出もないなぁ。
ジャージかパジャマかの生活が3年間続いた。
中学生って成長途中ながら健康で回復力もあるから、あっっっんなに運動しても一晩寝ればケロッとしてた。
だから「これはちょっとやりすぎかな?」と思っても大丈夫。
むしろ動いた方がいい。
エネルギーがあり余ってるから。
熱血先生のお陰でテニス部にグレてる子はいなかった。
そんな暇ないからね。
あとシンは上級生にいじめられてました。
目立ってたのかなんなのかわからないけど、すれ違いざまに「死ね」と言われたこともあります。
でも、落ち込んだり気にする暇もなかった。
それだけ部活漬けの生活をしてたんです。
お陰でそんな環境下にいても、心も体も健康に成長することができました。
今でも部活の同級生は気の合う友達です。
苦労も喜びも同じ思い出を分かち合う大事な友達。
コテコテの熱血教師が一番
ビンタされても蹴っ飛ばされても怒鳴られても
先生がかけてくれた愛情や情熱は伝わってたんだと思う。
誰も体罰だなんて思わなかった。
クッソ生意気な思春期の子供を指導するのは容易ではありません。
正論だけで教育できるなら苦労しないよ。
時には思いの丈をぶつけてもいいのではないでしょうか。
(暴力を推奨してるわけではないですよ。念のため。)
もし子供がいたら先生みたいな人に指導してもらいたいです。
口がうまい人もいれば、世渡り上手の人もいます。
先生と言えども信頼できる人格者なのか見抜くのはとても難しい。
では、子供はどうでしょうか?
子供の表情や行動が判断材料ひとつになるとシンは思います。
後日談
母親に当時のことを聞いてみた。
すると、
「うなだれて学校へ行くことはなかったし、文句言いながらも『明日も早いから寝る』と前向きだったわ。」
「青春してたわよね~」
と、言っていました。
生き生きしてる子供を見たら文句なんかないよね。
あと、卒業の時に先生へ感謝の気持ちをこめて贈り物を渡したそうです。
テニス部の保護者、満場一致で全員でプレゼント。
なによ~、全然知らなかった。親もやるわね。
思いもかけずいい話を聞けてほっこりするシンなのでした。